2009年 02月 24日
天童荒太『悼む人』 |
尊厳
もしかしたら、小説の奇跡 なのかもしれない。
天童荒太の『悼む人』を読んで、凄い、という感想。 ★★★★☆
全ての死を差異無くただひたすらに悼む主人公に、
キリストを重ねることもひとつの見方かも知れなく、
それでいて現代的で普遍的。
ドストエフスキーに挑戦できている感すらある。
先日読んだ『永遠の仔』で心を揺らす感動に打ちの
めされ、7年後に漸く出版された次作『悼む人』を時
を待たずして読むと、7年間かかったことが当然かと
思われる発想のユニークさと構成の見事さ、文体の
冴えがあり、テーマの真摯な重みを背負わされる。
もしかしたら、次の作を必要としないかもしれない。
文藝春秋 『悼む人』特設サイト
装丁の写真は著者撮影の船越桂『スフィンクスの話』
この彫刻が小説のひらめきに共鳴し、イメージを助長
したそうで、執筆中机の前に掲げていたらしい。
『オール読み物』での両者対談も良かった。
本は中学校の市民図書で借りられた。
横浜市の図書館だと、現在の予約数は
『悼む人』 予約 約1600人
在庫数 中央約80冊 各区1冊(17冊) 計97冊
これではいつまでたっても借りられない。
市民図書はその点、穴場。
同じく直木賞『利休にたずねよ』の予約は約500人
米国アカデミー賞外国語映画賞『おくりびと』を観た
ばかり。死の尊厳、逝く人と誕生する命、見送り方、
『悼む人』との共時性に感慨深い。
自然素材の家で気持ちよい暮らし
横浜 川崎 住宅設計 木造 他
もしかしたら、小説の奇跡 なのかもしれない。
天童荒太の『悼む人』を読んで、凄い、という感想。 ★★★★☆
全ての死を差異無くただひたすらに悼む主人公に、
キリストを重ねることもひとつの見方かも知れなく、
それでいて現代的で普遍的。
ドストエフスキーに挑戦できている感すらある。
先日読んだ『永遠の仔』で心を揺らす感動に打ちの
めされ、7年後に漸く出版された次作『悼む人』を時
を待たずして読むと、7年間かかったことが当然かと
思われる発想のユニークさと構成の見事さ、文体の
冴えがあり、テーマの真摯な重みを背負わされる。
もしかしたら、次の作を必要としないかもしれない。
文藝春秋 『悼む人』特設サイト
装丁の写真は著者撮影の船越桂『スフィンクスの話』
この彫刻が小説のひらめきに共鳴し、イメージを助長
したそうで、執筆中机の前に掲げていたらしい。
『オール読み物』での両者対談も良かった。
本は中学校の市民図書で借りられた。
横浜市の図書館だと、現在の予約数は
『悼む人』 予約 約1600人
在庫数 中央約80冊 各区1冊(17冊) 計97冊
これではいつまでたっても借りられない。
市民図書はその点、穴場。
同じく直木賞『利休にたずねよ』の予約は約500人
米国アカデミー賞外国語映画賞『おくりびと』を観た
ばかり。死の尊厳、逝く人と誕生する命、見送り方、
『悼む人』との共時性に感慨深い。
自然素材の家で気持ちよい暮らし
横浜 川崎 住宅設計 木造 他
by arcdesign
| 2009-02-24 01:51
| 本
|
Comments(7)
Commented
by
はる2001
at 2009-02-24 21:15
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現在は、本を読むには
気分がのらない。
読む気になるまで、
この本は記憶の角に
たたんで積読。
気分がのらない。
読む気になるまで、
この本は記憶の角に
たたんで積読。
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Commented
by
はる2001
at 2009-02-26 23:28
x
親指、痛む人
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by
hosoya
at 2009-02-27 03:12
x
Commented
by
はる2001
at 2009-02-28 18:27
x
とは限らない。
>>フレミング右手の法則
ある方向に磁界(磁場)がかかっている導体が動いた時、
導体内にかかる起電力の関係を示すものである。
単に右手の法則と呼ばれることもある。
うッ! 右手が吊った。
>>フレミング右手の法則
ある方向に磁界(磁場)がかかっている導体が動いた時、
導体内にかかる起電力の関係を示すものである。
単に右手の法則と呼ばれることもある。
うッ! 右手が吊った。
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miel-311 at 2009-06-03 21:51
こんばんわ。
天童荒太さんの「悼む人」特設サイトのトラックバックよりやってまいりました。
私も悼む人、読みました。 なんとも涙が止まらない箇所が多々ありました。
私はドストエフスキーも大好きなのですが、なるほど、ドストエフスキーに挑戦できている・・・本当にそんな気がします。
天童荒太さんの「悼む人」特設サイトのトラックバックよりやってまいりました。
私も悼む人、読みました。 なんとも涙が止まらない箇所が多々ありました。
私はドストエフスキーも大好きなのですが、なるほど、ドストエフスキーに挑戦できている・・・本当にそんな気がします。
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はるバル
at 2009-06-03 23:44
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>>「悼む人」特設サイト
ゲッ。
こんなブログへはるばるヨウコソ?
チャッテ、ブロマスではありません。
といいつつも気付いたことがある。
311は 実はサンエルエル で
miel-3ll 見える見えるエルさん?
ゲッ。
こんなブログへはるばるヨウコソ?
チャッテ、ブロマスではありません。
といいつつも気付いたことがある。
311は 実はサンエルエル で
miel-3ll 見える見えるエルさん?
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by
hosoya
at 2009-06-04 02:59
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miel-311さん コメント有り難う。
「悼む人」サイトにトラックバックしましたが(2月24日)、その後すっかり忘れて、サイトを見ていませんでした。埋もれているとばかり思っていたら、しっかりと掲載されているのですね。作家ご本人にも感想が伝わっているらしいし、miel-311さんのように読んでコメントいただくこともあるなら、たとえブログでも責任ある、真摯な記事にしておかないとなりませんねぇ。(ちょっと反省)
・・・ちょっとだけ
「悼む人」サイトにトラックバックしましたが(2月24日)、その後すっかり忘れて、サイトを見ていませんでした。埋もれているとばかり思っていたら、しっかりと掲載されているのですね。作家ご本人にも感想が伝わっているらしいし、miel-311さんのように読んでコメントいただくこともあるなら、たとえブログでも責任ある、真摯な記事にしておかないとなりませんねぇ。(ちょっと反省)
・・・ちょっとだけ