2009年 08月 29日
三渓園 古建築全公開⑦ きんもうくつ |
金毛窟
三渓園 内苑
金毛窟
1918年(大正7年)建築
三溪が建てた一畳台目(いちじょうだいめ)の極小茶室。
台目とは3/4の大きさの畳のこと。
一畳台目は点前(亭主)畳が3/4畳で、客畳が一畳の茶席。
一畳台目の有名な茶室は京都裏千家の今日庵ですが、
公開していない。近いところで実際の一畳台目席を見学
できるのだから、三渓園の金毛窟も貴重な建物。
極小の空間 一畳台目の解説は、こちら。
(株)アークデザイン工房のシンボルマークでもあります。
金毛窟という名は、床柱に京都大徳寺の山門 金毛閣の
高欄の架木を使用していることにちなむ。
(大徳寺山門は千利休が切腹させられる要因となった門)
金毛とは、如来の好相の一つ(身体に上向きに生えている
金毛・うぶげ)に由来して、つまり悟りを意味する。
金絲猴(きんしこう)は孫悟空がモデルだから
「毛」ではなく、「絲」?
金毛窟 全景
にじりを入ると左手に床の間
実際の明るさ-雰囲気 (写真は昔撮影したもの)
台目畳(点前座)の天井は下がり天井となっている。
茶道口は火頭型の円形で、控室(二畳)が隣接。
丸柱は名前の由来の床柱。
(写真の明るさは床置の見学用行灯による)
台目畳に隅炉
風炉先窓を開けているのは、明かり取りと換気を兼ねたもの。
控室にもにじり口で入れるようになっている。
写真右側は水屋。
更に右側、月華殿とは渡り廊下でつながる。
茶室の軒樋が竹製であるのはよく見かけるが、
樋のあんこう※をシュロの荒縄で作っているのは珍しい。
※軒樋と竪樋(ここでは縄)とを結ぶ樋。上部が漏斗状に
広がり、その形から鮟鱇(あんこう)という。
「金毛窟」平面図
平成21年9月13日 写真追加
一畳台目内部にて空間体験
・掛け込み天井の様子
化粧屋根裏をそのまま表した勾配天井。平天井との構成で
茶室などで用いられる。突き上げ窓(トップライト)も見える。
・床柱詳細
京都大徳寺の山門 金毛閣の高欄の架木を床柱に利用して
いる(金毛窟の由来)。寸法不足分は接ぎ木で補っている。
自然素材の家で気持ちよい暮らし
横浜 川崎 住宅設計 木造 他
三渓園 内苑
金毛窟
1918年(大正7年)建築
三溪が建てた一畳台目(いちじょうだいめ)の極小茶室。
台目とは3/4の大きさの畳のこと。
一畳台目は点前(亭主)畳が3/4畳で、客畳が一畳の茶席。
一畳台目の有名な茶室は京都裏千家の今日庵ですが、
公開していない。近いところで実際の一畳台目席を見学
できるのだから、三渓園の金毛窟も貴重な建物。
極小の空間 一畳台目の解説は、こちら。
(株)アークデザイン工房のシンボルマークでもあります。
金毛窟という名は、床柱に京都大徳寺の山門 金毛閣の
高欄の架木を使用していることにちなむ。
(大徳寺山門は千利休が切腹させられる要因となった門)
金毛とは、如来の好相の一つ(身体に上向きに生えている
金毛・うぶげ)に由来して、つまり悟りを意味する。
金絲猴(きんしこう)は孫悟空がモデルだから
「毛」ではなく、「絲」?
金毛窟 全景
にじりを入ると左手に床の間
実際の明るさ-雰囲気 (写真は昔撮影したもの)
台目畳(点前座)の天井は下がり天井となっている。
茶道口は火頭型の円形で、控室(二畳)が隣接。
丸柱は名前の由来の床柱。
(写真の明るさは床置の見学用行灯による)
台目畳に隅炉
風炉先窓を開けているのは、明かり取りと換気を兼ねたもの。
控室にもにじり口で入れるようになっている。
写真右側は水屋。
更に右側、月華殿とは渡り廊下でつながる。
茶室の軒樋が竹製であるのはよく見かけるが、
樋のあんこう※をシュロの荒縄で作っているのは珍しい。
※軒樋と竪樋(ここでは縄)とを結ぶ樋。上部が漏斗状に
広がり、その形から鮟鱇(あんこう)という。
「金毛窟」平面図
平成21年9月13日 写真追加
一畳台目内部にて空間体験
・掛け込み天井の様子
化粧屋根裏をそのまま表した勾配天井。平天井との構成で
茶室などで用いられる。突き上げ窓(トップライト)も見える。
・床柱詳細
京都大徳寺の山門 金毛閣の高欄の架木を床柱に利用して
いる(金毛窟の由来)。寸法不足分は接ぎ木で補っている。
自然素材の家で気持ちよい暮らし
横浜 川崎 住宅設計 木造 他
by arcdesign
| 2009-08-29 01:59
| 数寄屋
|
Comments(3)
平面図には10畳ていどの部屋が
2部屋あるように見える。
すると”にじり口”は
どこになるのか?
よく分からない。。。。
2部屋あるように見える。
すると”にじり口”は
どこになるのか?
よく分からない。。。。
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Commented
by
arcdesign at 2009-08-30 18:52
12.5畳と15畳のつづき大広間は「月華殿」。一緒に平面図を見せているし、表記がないからわかりにくいのですね。渡り廊下でつながった左側のちっちゃい部分が「金毛窟」です。
「金毛窟」の平面解説を追加しておきました。
ちなみに、月華殿のような貴人用茶席は「にじり」ではなく、引き戸障子から入ります(貴人口)。
「金毛窟」の平面解説を追加しておきました。
ちなみに、月華殿のような貴人用茶席は「にじり」ではなく、引き戸障子から入ります(貴人口)。
Commented
by
hosoya
at 2009-09-14 01:24
x
13日 内部からの写真追加