2009年 11月 01日
1Q84 村上春樹 |
未完
ベストセラー小説『1Q84』(著:村上春樹)を漸く読書 ★★★★
小説の中の小説について主人公「天吾」に語らせている。
「物語としてとても面白くできているし、最後までぐいぐい
読者を牽引していくことに作家がもし成功しているとしたら、
その作家を怠慢と呼ぶことは誰にもできないのではないか。」
『1Q84』に関して自己申告しているかのように、その通りに面白く、
ぐいぐいと一気に読んでしまう。
ところが、、、あれ?完結していないじゃない!
謎ばかりが提示されて、読む側が放り出されたままに終わる。
そして、続編への期待も高まるというわけ。
2巻で220万部を超すベストセラーは発売戦略も大きい。
タイトルだけを発表し読者をじらすことから始まり、2巻最後で
敢えて?残した謎を読者はあれこれ勝手に推察し、話題を重ねる。
その謎が宣伝にもなり、続編への期待と売れゆきにつながる。
(図書館で借りて読む者としては、大きなことは言えない)
Qが3つ並んだ、続編を暗示するかのような広告もされたそうで、
来年夏に発表されるとのまことしやかな噂。
こうしたことは前例があって、『ねじまき鳥クロニクル』は、
第1、2部が同時刊行された1年後に第3部が発表されている。
『1Q84』の続編は、よく見れば装丁からも暗示されている。
book1(4月-6月)、book2(7月-9月)というサブタイトル
book1のQ(ミドリ)の右下にオレンジ色のシミのようなもの
book2のQ(オレンジ)の右下にアオ色のシミのようなもの
つまり、book3(10月-12月)がアオ色のQで発売されるだろう。きっと
もしかしたら、『1Q85』 book4(1月-3月) もあるかもしれない。予言
『1Q84』
ここは見世物の世界
何から何までつくりもの
でも私を信じてくれたなら
すべてが本物になる
~It’s Only a Paper Moon
目次
book1 第1章~第24章
見かけにだまされないように
ちょっとした別のアイデア
変更されたいくつかの事実
あなたがそれを望むのであれば
専門的な技能と訓練が必要とされる職業
我々はかなり遠くまで行くのだろうか?
蝶を起こさないようにとても静かに
知らないところに行って知らない誰かに会う
風景が変わり、ルールが変わった
本物の血が流れる実物の革命
肉体こそが人間にとっての神殿である
あなたの王国が私たちにもたらされますように
生まれながらの被害者
ほとんどの読者がこれまで目にしたことのないものごと
気球に碇をつけるみたいにしっかりと
気に入ってもらえてとても嬉しい
私たちが幸福になろうが不幸になろうが
もうビッグ・ブラザーの出てくる幕はない
秘密を分かち合う女たち
気の毒なギリヤーク人
どれほど遠いところに行こうと試みても
時間がいびつなかたちをとって進み得ること
これは何かの始まりに過ぎない
ここではない世界であることの意味はどこにあるのだろう
book2 第1章~第24章
あれは世界でいちばん退屈な町だった
魂のほかには何も持ち合わせていない
生まれ方は選べないが、死に方は選べる
そんなことは望まない方がいいのかもしれない
一匹のネズミが菜食主義の猫に出会う
我々はとても長い腕を持っています
あなたがこれから足を踏み入れようとしているのは
そろそろ猫たちがやってくる時刻だ
恩籠の代償として届けられるもの
申し出は拒絶された
均衡そのものが善なのだ
指では数えられないもの
もしあなたの愛がなければ
手渡されたパッケージ
いよいよお化けの時間が始まる
まるで幽霊船のように
ネズミを取り出す
寡黙な一人ぼっちの衛星
ドウタが目覚めたときには
せいうちと狂った帽子屋
どうすればいいのだろう
月がふたつ空に浮かんでいるかぎり
タイガーをあなたの車に
まだ温もりが残っているうちに
自然素材の家で気持ちよい暮らし
横浜 川崎 住宅設計 木造 他
ベストセラー小説『1Q84』(著:村上春樹)を漸く読書 ★★★★
小説の中の小説について主人公「天吾」に語らせている。
「物語としてとても面白くできているし、最後までぐいぐい
読者を牽引していくことに作家がもし成功しているとしたら、
その作家を怠慢と呼ぶことは誰にもできないのではないか。」
『1Q84』に関して自己申告しているかのように、その通りに面白く、
ぐいぐいと一気に読んでしまう。
ところが、、、あれ?完結していないじゃない!
謎ばかりが提示されて、読む側が放り出されたままに終わる。
そして、続編への期待も高まるというわけ。
2巻で220万部を超すベストセラーは発売戦略も大きい。
タイトルだけを発表し読者をじらすことから始まり、2巻最後で
敢えて?残した謎を読者はあれこれ勝手に推察し、話題を重ねる。
その謎が宣伝にもなり、続編への期待と売れゆきにつながる。
(図書館で借りて読む者としては、大きなことは言えない)
Qが3つ並んだ、続編を暗示するかのような広告もされたそうで、
来年夏に発表されるとのまことしやかな噂。
こうしたことは前例があって、『ねじまき鳥クロニクル』は、
第1、2部が同時刊行された1年後に第3部が発表されている。
『1Q84』の続編は、よく見れば装丁からも暗示されている。
book1(4月-6月)、book2(7月-9月)というサブタイトル
book1のQ(ミドリ)の右下にオレンジ色のシミのようなもの
book2のQ(オレンジ)の右下にアオ色のシミのようなもの
つまり、book3(10月-12月)がアオ色のQで発売されるだろう。きっと
もしかしたら、『1Q85』 book4(1月-3月) もあるかもしれない。予言
『1Q84』
ここは見世物の世界
何から何までつくりもの
でも私を信じてくれたなら
すべてが本物になる
~It’s Only a Paper Moon
目次
book1 第1章~第24章
見かけにだまされないように
ちょっとした別のアイデア
変更されたいくつかの事実
あなたがそれを望むのであれば
専門的な技能と訓練が必要とされる職業
我々はかなり遠くまで行くのだろうか?
蝶を起こさないようにとても静かに
知らないところに行って知らない誰かに会う
風景が変わり、ルールが変わった
本物の血が流れる実物の革命
肉体こそが人間にとっての神殿である
あなたの王国が私たちにもたらされますように
生まれながらの被害者
ほとんどの読者がこれまで目にしたことのないものごと
気球に碇をつけるみたいにしっかりと
気に入ってもらえてとても嬉しい
私たちが幸福になろうが不幸になろうが
もうビッグ・ブラザーの出てくる幕はない
秘密を分かち合う女たち
気の毒なギリヤーク人
どれほど遠いところに行こうと試みても
時間がいびつなかたちをとって進み得ること
これは何かの始まりに過ぎない
ここではない世界であることの意味はどこにあるのだろう
book2 第1章~第24章
あれは世界でいちばん退屈な町だった
魂のほかには何も持ち合わせていない
生まれ方は選べないが、死に方は選べる
そんなことは望まない方がいいのかもしれない
一匹のネズミが菜食主義の猫に出会う
我々はとても長い腕を持っています
あなたがこれから足を踏み入れようとしているのは
そろそろ猫たちがやってくる時刻だ
恩籠の代償として届けられるもの
申し出は拒絶された
均衡そのものが善なのだ
指では数えられないもの
もしあなたの愛がなければ
手渡されたパッケージ
いよいよお化けの時間が始まる
まるで幽霊船のように
ネズミを取り出す
寡黙な一人ぼっちの衛星
ドウタが目覚めたときには
せいうちと狂った帽子屋
どうすればいいのだろう
月がふたつ空に浮かんでいるかぎり
タイガーをあなたの車に
まだ温もりが残っているうちに
自然素材の家で気持ちよい暮らし
横浜 川崎 住宅設計 木造 他
by arcdesign
| 2009-11-01 02:26
| 本
|
Comments(15)
Commented
by
hosoya
at 2009-11-01 02:35
x
個人的には、『海辺のカフカ』の方が気に入っている。
0
Commented
by
はるシミ
at 2009-11-01 09:25
x
>>book1のQ(ミドリ)の右下にオレンジ色のシミのようなもの
うすボンヤリ見えるが、指で触ったシミではないか?
>>book2のQ(オレンジ)の右下にアオ色のシミのようなもの
右側にある青いのは、、、
図書館のラベルではないか。
うすボンヤリ見えるが、指で触ったシミではないか?
>>book2のQ(オレンジ)の右下にアオ色のシミのようなもの
右側にある青いのは、、、
図書館のラベルではないか。
Commented
by
hosoya
at 2009-11-01 10:24
x
最初、汚れかと思ったが、オレンジとアオの同じシミ(何かの暗示?)みたいで、本屋の新書でも皆イッショ。
Commented
by
はるシミジミ
at 2009-11-02 23:50
x
そうか、ミカン(未完)色と言うべきだったか。ポンカン
>『1Q84』のなかで、ジョージ・セル指揮、クリーヴランド管弦楽団の
>演奏による『シンフォニエッタ』が重要な役割をもって描かれている。
>『シンフォニエッタ』は、チェコ出身の作曲家ヤナーチェクによる最晩年
>の管弦楽作品。
>開始楽章はプログレッシブ・ロックの雄、エマーソン・レイク&パーマー
>によって、デビュー・アルバムの1曲「ナイフ・エッジ」として編曲された。
>演奏による『シンフォニエッタ』が重要な役割をもって描かれている。
>『シンフォニエッタ』は、チェコ出身の作曲家ヤナーチェクによる最晩年
>の管弦楽作品。
>開始楽章はプログレッシブ・ロックの雄、エマーソン・レイク&パーマー
>によって、デビュー・アルバムの1曲「ナイフ・エッジ」として編曲された。
Commented
by
はるQ84
at 2009-11-03 08:32
x
>>エマーソン・レイク&パーマー「ナイフ・エッジ」 無料試聴(あリンク)
”いいLP”だもん、持ってるヨ~ン
もちろん無料だヨ~ン
きっと持っている。
>>ビートルズやザ・ビーチ・ボーイズをはじめとする古いロックは
もちろん、レディオヘッド、オアシス、ベックなどの現代ロックを聴き
、最近ではコールドプレイやゴリラズ、スガシカオのファンを
公言している。
”いいLP”だもん、持ってるヨ~ン
もちろん無料だヨ~ン
きっと持っている。
>>ビートルズやザ・ビーチ・ボーイズをはじめとする古いロックは
もちろん、レディオヘッド、オアシス、ベックなどの現代ロックを聴き
、最近ではコールドプレイやゴリラズ、スガシカオのファンを
公言している。
普通に風変わり(聴く人によってはケッタイ)な『シンフォニエッタ』は前衛だったのかも。それをロックにアレンジして前衛を越えたEL&Pも凄い。
『シンフォニエッタ』5楽章 試聴
>>1Q84 村上春樹
何かの賞をとったらしい。
それより、
章の数とか、原稿枚数を合わせる
ところが”プロ”。
題も第三巻へつながりッペ
>>2部完結とみられながら翌年に第3部が出た
「ねじまき鳥クロニクル」の例がある。
「1Q84」も刊行当初から続編の有無に関心が集まっていた。
一方で、作中に出てくるバッハの「平均律クラヴィーア曲集」の
構成にならった24章ずつに収まっていることや、
分量が原稿用紙1984枚であることなども手伝って、2巻完結
とみる声も根強かった。
何かの賞をとったらしい。
それより、
章の数とか、原稿枚数を合わせる
ところが”プロ”。
題も第三巻へつながりッペ
>>2部完結とみられながら翌年に第3部が出た
「ねじまき鳥クロニクル」の例がある。
「1Q84」も刊行当初から続編の有無に関心が集まっていた。
一方で、作中に出てくるバッハの「平均律クラヴィーア曲集」の
構成にならった24章ずつに収まっていることや、
分量が原稿用紙1984枚であることなども手伝って、2巻完結
とみる声も根強かった。
Commented
by
はるモリ
at 2009-11-04 21:00
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